ひらりひらりと舞い落ちて

 

 

 

滝沢歌舞伎ZERO南座公演初日から丸1年が経ちました。短いようで長かった1年間、いろいろ考えた1年間、この人たちを応援したいと思えた1年間は、私にとって大きな財産になりました。忘れたいこともたくさんあるけれど、絶対に忘れたくない1年間。Snow Manが新たなスタートを切った今、あの日を思い返そうと思います。

 

 

 

 

たかが舞台の初日だと言えばそうなのですが、1か月前とは全く違う気持ちで迎えた初日。生まれて初めて、舞台の幕が上がることを「怖い」と思いました。別に出演するわけでもないのに。

 

 


正直、幕が上がる直前までSnow Manの増員は何かの悪い夢なんだと自分に言い聞かせていました。そうじゃないと苦しくて、彼らを見ることを楽しめないと思ったから。ずっと好きでいたいから、そうやって自分を守ろうとしていたんだと思います。幕が上がったら新しい彼らをこの目で見ることになってしまう、現実を受け入れないといけなくなってしまう、そう思うと開演時刻が近づくことが怖くてしょうがありませんでした。

 

 

 

あの時、今の未来を知ることができたなら、笑顔で開演時間を迎えられたと思います。新しいスタートだね!がんばろうね!と。でも、当時はどんな理由で、何のためにこの大きな変化が起こされたのか、全くもって理解が出来ず、前向きになんてこれぽっちも考えられませんでした。

 

 

 

 

ずっとずっとSnow Manにはデビューしてほしいと思っていました。彼らならそれだけの実力と価値があると、本当に思っていました。だからこそ、後輩のデビューは悔しくて、どうしようもなくなりました。まあ、Jr.なら当たり前のことなのですが。

 

 


だけど正直な話、本当にデビュー出来るなんて思ってなかったというのも事実です。痩せたい痩せたいと言って本当に痩せられる人がごくわずかなのと同じように、デビューしたいと言っても出来ないのかななんて思ってしまっていました。なので、まさか増員が新しいスタートへの第一歩だなんて思えず、ただただ引っ掻き回されるだけなのかな、なんて考えてました。ネガティブ極まりない

 

 

 

滝沢歌舞伎ZERO南座公演初日の幕が開く、2019年2月3日18時。本当に怖かった。楽しみなのに。ワクワクして新幹線を取ったのに。なんで、なんで。そう思いながらもパッと一瞬で幕は開きました。力強いサウンドとは裏腹に、幕が開いた瞬間わたしも目に映ったSnow Manは、開きたばかりの桜のようにふわりとそこに立っていて。ああ、本当に6人ではなくなったんだなと冷静に思いました。直前まで感じていた悲しさや辛さや疑問なんてものはなく、ただぼんやりと、でも冷静にそう感じました。

 

 

 

後ろからの光でシルエットになっていた彼らに照明がパッと当たって表情が見えた瞬間、私は全身に電気が走ったようにビリビリと、肌で何かただならぬものを感じました。あとで同行者に話したら同じように感じていたようなので、きっとみんなそう感じたんじゃないかな。怖いくらいの気迫、それを肌で感じるなんて、生まれて初めての経験でした。

 

 

 

そのままの衣装で始まった新しい歌舞伎のオープニング曲「ひらりと桜」。ピンク色に染まったステージの中央に新しいSnow Manが集まったと思いきや、直後に度肝を抜かれました。すべてを覆いつくすほどの大量のピンク色の紙吹雪。1階席の真ん中に座っていた私は、見事に飲み込まれました。普通にびっくりした。痛いし。

 

 


私は、あの紙吹雪がドバっと落ちる瞬間のひかるくんの表情が忘れられません。まるでこれからの快進撃をすべて予見しているかのような表情。でも、見たことないくらいに気迫に満ち溢れていて、見れば見るほどに怖ささえ感じるような、鬼気迫る表情でした。でも、これまで見たどんな瞬間よりも美しくて、強いひかるくんでした。

 

 

 

まあ怖い話があの瞬間以降、ロクに記憶はありません。ウワ―――――!紙吹雪ヤベ――――――!痛い痛い見えない見えない!ってなって以降、全然覚えていません。そのくらい、あの瞬間のインパクトが忘れられず、Snow Manが降らせた大量の紙吹雪とともに、それまで思ったり考えたりしていたすべての「余計なこと」が吹き飛ばされたような気がしました。

 

 

 

私はあの瞬間、紙吹雪に飲み込まれた瞬間、同行者の手をつぶれるほどに握りしめながら泣いていました。それは悲しい涙でも苦しい涙でもない、安堵の涙でした。私の大好きなSnow Manはここにいたと。どこにも行っていなかったと。私たちを置いていくようなことはしなかったんだと、安心しました。

 

もちろん、表情は見たことないほどに引き締まっていましたが、まちがいなくそこには私の大好きなSnow Manがいました。人数は変わろうとも、Snow ManSnow Manでした。それまで、目の前に起きた「増員」という出来事だけに気を取られて、いらぬ心配や不安、恐怖を抱えて、何を信じたらいいのかわからないと混乱してばかりいましたが、たくさんの花びらを浴びながら強く立ち続けるSnow Manを見たら、そんなものはすべて吹き飛ばされて、目の前の彼らが答えなんだと、彼らを信じてついていけばいいんだと、彼らをずっと応援したいんだと気付くことが出来ました。

 

 

 

きれいごとはいくらでも言えます。ん??って思うことだってまだまだあります。でも、あの時増員という道を選んだ彼らは、自分たちの力でそれが間違いではなかったと証明してくれました。

 

 


私はSnow Manを応援出来ていることが誇らしいです。あの瞬間、花びらのような紙吹雪が舞い落ちる瞬間に感じた「この人たちをずっと応援したい」という思いはこれからもずっとずっと変わらないと思っています。私のできる範囲で、Snow Manをずっとずっと見ていけたらいいなと思っています。

 

 

 

Snow Manに、あの花びらよりもたくさんの幸せが降り注ぎますように。